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※本記事は、わたしが購入した銘柄について情報を整理したものです。特定の銘柄・ファンドの売買を推奨するものではありません。
ハナ・マイクロエレクトロニクス
(Hana Microelectronics PCL、ティッカーコード:HANA、発注ティッカーコード:HANA-R)
わたしがHANAにたどり着いたのは、毎月見ているファンドの月次レポートの上位10銘柄に入っていたからです。
2026年8月は、毎日つけている記録で株価が36バーツ台から49バーツまで動くのを見ていました。
株価を動かしたニュースは、大きく2つと考えています。
- 8/14に発表された決算 — 純利益が前の年の同じ時期の約9倍になった
- 8/13に報道されたMSCIという世界的な株価指数への組み入れ — 8/31から有効
この記事では、これらのニュースについてお話しします。
そもそもHANAって、なんの会社?
ひとことで言うと、電子部品の「下請け工場」です。スマートフォンや車、パソコンの中に入っている基板や半導体の部品を、他社ブランドの製品として組み立てるのが本業です。
バンコクに本社があり、工場はタイ(ランプーン、アユタヤ)、中国、カンボジア、アメリカ、韓国にあります。こうした業態はEMS(受託製造サービス)/OSAT(半導体の組立・検査の受託)と呼ばれます。この記事では「受託製造」と書きます。
HANA-Rの「-R」ってなに?
タイ株には、外国人でも普通に売買できるようにしたNVDR(エヌブイディーアール)という仕組みがあり、証券コードの末尾に「-R」が付きます。
通常の株式と同様に、配当金の受け取りや株価変動による利益を得ることができる一方、株主総会での議決権(投票権)はありません。タイの企業には外国人の保有制限(外資規制)が設けられている銘柄がありますが、NVDRを利用することでその制限を気にせずに投資しやすくなります。
ティッカーコードって?
銘柄を識別するために使われる略称のことです。
2026年8月の株価推移

7月末に36バーツ前後だった株価が、8/17(月)の1日で+22%跳ね、翌18(火)に49バーツの高値を付けました。
8/14の決算:2Q26で黒字が戻り、純利益が前年の約9倍に
決算が出たのは8/14(金)の取引終了後で、株価が反応したのは翌営業日の8/17(月)でした。
- 純利益3億2,600万バーツ、前の年の同じ時期(2025年4〜6月)と比べて+830%(約9.3倍)
- 一時的な要因を除いた正常化利益は2億7,800万バーツ(前年同期比+84%)
- 粗利率は9.4% → 10.7%に改善
(出典:Kaohoon International|2026-08-14)
HANAは売上が8四半期(2年間)連続で前年を下回り、2026年1〜3月期(1Q26)にはついに本業が赤字になっていた会社です。そこからの回復だったので、市場の反応も大きくなったのではないかと考えています。
そもそも「決算」とは?
会社が「この3か月でいくら売れて、いくらもうかったか」を公表することです。タイの上場企業は3か月ごとに発表します。この3か月のまとまりを四半期(しはんき)と呼び、4〜6月の分を「第2四半期(2Q)」と言います。 「2Q26」は2026年の第2四半期(4〜6月)という意味です。
「純利益」と「正常化利益」の違いは?
純利益は、最終的に会社に残った儲けです。ただしここには、たまたまその期だけ発生した利益(為替益など)も混ざります。 そうした一時的な要因を取り除いて「本業でどれだけ稼いだか」を見やすくしたのが正常化利益です。
「粗利率(あらりりつ)」とは?
売上から、製品をつくるのに直接かかった費用を引いた残りが、売上の何%にあたるかを示す数字です。9.4%→10.7%は「1,000バーツ売って94バーツしか残らなかったのが、107バーツ残るようになった」というイメージです。受託製造は薄利の商売なので、この1.3ポイントの改善はかなり大きい変化です。
注目ポイント①:韓国子会社PMSのコスト構造を見直した
HANAの足を引っぱり続けてきたのが、韓国の子会社PMS(Power Master Semiconductor)です。ここはSiC(シリコンカーバイド/炭化ケイ素)という材料を使った半導体をつくっています。
SiCって何?
電気を流したり止めたりする半導体の材料です。今の主流はシリコンですが、SiCは 高い電圧・高い温度に強く、電気のロスが少ないのが特長で、電気自動車や太陽光発電、データセンターの電源などで使われます。将来性は期待されているものの、製造が難しくコストが高いのが課題です。
2025年8月の説明では、シリコンの生産を韓国から中国へ移し、SiCデバイスも中国の受託工場でつくり始めるという方針が示されていました。狙いはコストを下げて価格競争力を高めることです。
(出典:Kaohoon International|2025-08-21)
また、2026年3月時点の証券会社レポートでも、SiC・韓国事業は課題を抱えているものの、2026年7〜9月期に需要が立ち上がる見込みと説明されていました。
(出典:Kaohoon International|2026-03-09)
粗利率が9.4%→10.7%に改善した背景には、こうしたコスト構造の見直しがあるのかもしれません。
注目ポイント②:AI向けの冷却部品が、いよいよ売上になる段階へ
HANAが2027年に向けて期待をかけているのが、アメリカのPhononic社に供給する固体冷却デバイス の受託製造です。
固体冷却デバイスとは?
AIの計算に使う半導体(GPUや高速メモリ)は、大量の熱を出します。この熱をファンや水ではなく、電気を流すと片面が冷たくなる半導体素子で冷やす部品のことです。データセンターの省スペース・省電力につながるとして注目されています。
2026年5月時点で公表されていた計画は次のとおりです。
- AI案件からの最初の売上は2026年7〜9月期に計上される予定
- 本格的な量産は2027年初めから、売上が伸びるのは2027年
- 2026年の設備投資予算を18億5,000万バーツ → 21億7,000万バーツへ増額
- データセンター向けの蓄電池システム(BESS)でも新規受注を見込む
(出典:Kaohoon International|2026-05-22)
ポイントは、売上が本格的に立つのは2027年からという点です。8月に株価が上がったのは、この将来の話を先に買っているという面がありそうです。
MSCIグローバル小型株指数に組み入れ、8/31から有効
そもそもMSCIとは?
MSCI(エムエスシーアイ)は、アメリカに本拠を置く金融サービス会社で、指数を発表しています。世界中の株式を対象に、「この国の株全体」「この規模の株全体」といったまとまりの値動きを表す物差しをつくっています。
MSCIの株式指数は、企業規模でおおまかに次のように分かれています。
- Global Standard(大型株+中型株) … 各国の代表的な大きな会社
- Global Small Cap(小型株) … 上記より規模の小さい会社
- IMI(Investable Market Index) … Standard + Small Capを合わせたすべて
HANAが今回入ったのは、このうちGlobal Small Cap指数です。
株価指数とは?
たくさんの銘柄をひとまとめにして、その全体が上がっているか下がっているかを1つの数字で表したものです。日本の日経平均株価やTOPIX、アメリカのS&P500、タイのSET指数などが代表例です。
なぜMSCIの指数が重要なの?
世界中の運用会社が、MSCIの指数を運用の基準(ベンチマーク)に使っているからです。日本で買える「全世界株式インデックスファンド(通称オルカン)」の多くも、MSCIのACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)という指数に連動するようにつくられています。
インデックスファンドとは?
指数と同じ値動きになるように、指数に入っている銘柄を指数と同じ比率で機械的に買う投資信託やETFのことです。だからこそ、指数に新しく銘柄が加われば、そのファンドは「買わなければならない」と言われています。
なぜ「組み入れが決まった」だけで株価が動くのか
MSCIは年4回(2月・5月・8月・11月)、指数に入れる銘柄を見直します。このとき、次の2つの日付がセットで発表されます。
- 発表日 … どの銘柄が入り、どの銘柄が外れるかを公表する日
- 有効日 … 実際に指数が入れ替わる日。ふつうは月末営業日の取引終了時(引け)
インデックスファンドは、指数とのズレをできるだけ小さくするのが仕事です。そのため、有効日の引けにまとめて売買するのが基本になります。結果として、次のような動き方になりやすいと言われています。
- 発表日から有効日まで … 「インデックスファンドの買いが入るはずだ」という思惑で、先回りの買いが入りやすくなる。
- 有効日の引け前後 … インデックスファンドの買いが入る一方で、先回りしていた資金が売りに出されることもあり、当日または翌日以降に反動で下がることがある。
MR.D.I.Yの場合:2026年5月新規採用
前回、Global Small Cap指数に新しく採用されたのが、MR. D.I.Y. Thailandです。発表は米国時間5/13(タイでの報道は翌日)、有効日は5/29の取引終了後でした。
(出典:Kaohoon International|2026-05-14)

このときタイ株全体では、約86億バーツの資金流出が起きると試算されていました。
(出典:Kaohoon International|2026-05-13)
| 銘柄(ティッカーコード) | 予想された資金の動き |
|---|---|
| DELTA ⬅︎タイを代表する大型株の一つ | +15億バーツ(流入) |
| PTT | +5.7億バーツ(流入) |
| MRDIYT ⬅︎MR.D.I.Yのティッカーコード | +2.2億バーツ(流入) |
ここで気づくのは、大型株の入れ替えは数十億バーツ単位で動くのに対して、小型株指数への新規採用はそれよりずっと小さいということです。
MSCI採用は需給面のプラス材料ですが、金額の大きさは「どの指数か」「どれくらいのウェイトか」で大きく変わります。
需給とは?
買いたい人と売りたい人のバランスのことです。
HANAの場合:2026年8月新規採用
MSCIの公表は米国時間8/12、タイでの報道は8/13。
- 8月の定期見直しで、HANA・GUNKULがMSCI Global Small Cap指数に新規採用
- 同時にCHG・JTSが指数から除外
- 有効日は 2026/8/31
(出典:Kaohoon International|2026-08-13/MSCI公表資料(PDF))
先ほどの「型」に当てはめると、HANAの8月はほぼこのとおりに動いています。
- 8/13(金)発表日 … 株価+4.17%、出来高(その日の売買)が急増
- 8/17(月) … 決算とMSCI採用への期待が重なり、終値で+22.01%。2年ぶりの高値
- 8/19(水)〜20(木) … アメリカの半導体株安もあり、49バーツから46.25バーツへ反落
注意しておきたいこと
① 小型株指数なので、入ってくる資金は限定的と予想できます。 上で見たとおり、大型株の入れ替えとはケタが違います。「MSCIに入った=大量の資金が流れ込む」とは限りません。
② MSCI採用は、会社の儲けを増やすものではありません。 あくまで「買う人が一時的に増える」という需給の話です。有効日(8/31)を過ぎると、先回りしていた資金が抜ける可能性があると考えています。
わたしがこれから見ていくこと
- 8/31を過ぎた後の値動き
- 11月頃発表の3Q26の決算内容 ー AI向け冷却部品の売上が、実際に数字として出てくるか。粗利率10.7%が維持できるか
- 韓国PMS・SiC事業 — 中国への生産移管によるコスト削減が続くか
- バーツの水準 — HANAは売上の多くがドル建て、費用の多くがバーツ建てです。つまりバーツ高になると、もうけは目減りします。在タイで生活していると円やドルからの両替ではバーツ高を歓迎したくなりますが、HANA株にとっては逆風になる、というねじれた関係です
この記事では、わたしが毎日つくっているタイ株デイリーレポートをもとに、HANAに関する記述だけを抜き出して整理しました。わたしが作成しているレポートのイメージは、noteにて公開しています。
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※本記事は公開情報および筆者プロンプトによるAI作成のデイリーレポートにもとづく情報整理であり、投資助言ではありません。筆者は証券アナリスト・投資助言業者ではありません。
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